Bookscanの感想

要約

  • スキャンしたい本が、2,3冊ならOK
  • 10冊を超えるようなら1万払ってひと月プレミアム会員になることを検討すべき
  • そもそも競合他社のサービスと比較すべき

本文

今更bookscanを初めて利用したので書く。
1冊100円から(OCR込みだと200円で)本を電子化できるサービスの走りだ。
bookscanを選んだ理由は、単純に老舗でそれほど悪い評判も聞かないからである。
あと、iPadなどのデバイス個別向けのチューニングを無料でやってくれる部分にも惹かれた

私の場合、書籍を50冊ほどで、OCRのオプションをつけたので1冊あたり200円、
ざっくり1万円くらい費用がかかった。
引っ越しのたびにかさばる荷物がこの値段で圧縮できるなら安いもんである。

で、電子化された書籍pdfなのだが、これはブックスキャンのウェブからダウンロードできる。
まずこのダウンロードに期限があるようで、速やかに(3ヶ月以内らしい)ダウンロードしないといけないらしい。
ダウンロードできるpdfの名前はシリアルナンバーで、書籍のタイトルではない。
まあ、これは説明があって知ってたので良い。ちなみにpdf名をわかりやすく変えてくれるサービスは+100円/冊である。
また、ダウンロードページにサムネイルのような生易しいものはなく、完全に数字で書かれたリンクしかない。

さて、一つ目の問題は、この速やかにダウンロードしなければからないpdfファイルが一括でダウンロードできない点である。
リンクを一つ一つクリックしてダウンロードする必要がある。
1つのpdfは数十~百MBほど容量があり、ダウンロードするのも、開いて内容を確認し、
ファイル名を変更するのにも、私のしょぼいPCだとなかなか厄介である。

100MB近くあるpdfは実際上かなり扱いにくい(特にタブレット端末)ので、
チューニングを依頼したいのだが、ここでも一括選択はできないようである。
さらに言えば、ローカルに保存して、内容を確認し、ファイル名を変更して、
その本だけチューニングしてほしいと思った時、
ブックスキャンのウェブ上には変更する前のファイル名しか載っていないので、
どのファイルが依頼したい書籍なのかチェックするのはかなり面倒である。

面白い(皮肉ではなく)のは、これらの面倒事が、
決してブックスキャンのシステムがしょぼいから発生しているわけではない点である。
じっさい、ウェブだけ見てみても、軽いしよく出来てて、じゅうぶん投資して作ってるのが使っていてわかる。
そしてなんと言っても、プレミアム会員になると
これらの面倒な作業からまったく開放されるのが何よりの証拠だ。

つまり、書籍データは無期限でブックスキャンのウェブ上においておけるし、
無料でOCRもpdfの名前変更もやってくれるし、
書籍を一括で選択してダウンロードできるし、
同様に一括で選択してチューニングすることができる。

結局、bookscanのビジネスモデルは、いわゆるフリーミアムなのである。
1冊100円と安値で宣伝し、実際その価格でもスキャンはできるが、不便は大きい。
しかし、ひとたびプレミアム会員になれば、不便の解消が保証されている。
そして、ブックスキャンを金銭的に支えているのは、そのような不便から解消されたいプレミアム会員なのである。


プレミアム会員費1万円/月は、まあ、いきなり言われたら高いと思ってしまう金額だと思う。
しかし、お試しでサービスを使っているうちに、あ、これが解消されるならありかも、と思ってしまう。

ブックスキャンは、長続きしているスマホゲームと同じようなものである。
廉価な価格からサービスを利用できるが、そこには「廃課金」への魅力的な罠がたくさん仕掛けられている。

残念ながら私は、毎月50冊も本を買うような本の虫ではないので、今回はプレミアム入会を見送るが、
フリーミアム型のビジネスモデルが、スマホゲーム以外でも意外な場所で活用されてるのが知れて面白かったです。